国公立2027年度入試読了 約12分

共通テストが不要な国公立大学一覧!(2027年度入試版)

国公立の総合型選抜は共テ必須のイメージが強いが、学力試験なしで挑める大学は全国に87大学ある。

なかてつ(中村 哲朗)Pyxis Lab 共同代表/約700大学の募集要項を毎年読み込む人

どうも、「日本一、総合型選抜の募集要項に目を通している男」なかてつです。

この記事でわかること
  1. 共通テストの受験が不要な国公立大学一覧をご紹介
  2. 大学入学共通テストが不要な国公立大学
  3. そのほか共テ不要の国公立(大学名のみ)

共通テストの受験が不要な国公立大学一覧をご紹介

国公立大学の総合型選抜は、共通テストが課されるケースが多いイメージがあるのではないでしょうか。今回は国公立大学にフォーカスした上で、「共通テストの受験が不要な国公立大学」についてご紹介したいと思います。

大学入学共通テストが不要な国公立大学

今回は共通テストに加え、筆記試験や基礎学力考査など、いわゆる学力を問う試験を選抜方法に含まないところに絞ってご紹介します。2027年度入試(2027年4月入学)の募集要項をデータベースで数えてみると、この条件に当てはまる国公立大学は全国で87大学ありました。

思ったより多いな、と感じる方も多いのではないでしょうか。

その中から、名門・首都圏・狙い目・珍しい選抜方法のバランスを見つつ10大学をピックアップしました。志願者・合格者などの数値は、いずれも2026年度入試の結果です。

それでは早速参りましょう!

お茶の水女子大学 文教育学部・理学部・生活科学部・共創工学部(新フンボルト入試)

言わずと知れた名門女子大学ですね。文系総合型選抜(文教育学部、生活科学部人間生活学科・心理学科、共創工学部文化情報工学科)は出願期間が2026年8月28日〜9月2日で、すでに締め切られています。

理系総合型選抜(理学部、生活科学部食物栄養学科、共創工学部人間環境工学科)は2026年10月16日〜10月22日が出願期間なので、まだ間に合います。

  • 選抜方法(理系)一次=書類審査、二次=面接・口頭試問(数学科・情報科学科)、実験に基づく課題・口頭試問(化学科)、プレゼン・面接(食物栄養学科)など学科ごとに異なる
  • 出願要件指定科目の履修。学習成績概評A段階以上は「推奨」扱い(文系は外国語検定試験のスコア提出が必須、スコアは問わない)
  • 出願区分専願
  • 2026年度入試の結果理学部情報科学科は募集7名・志願者12名・合格者8名(合格率67%)、数学科は募集3名・志願者8名・合格者3名(38%)、化学科は募集2名・志願者8名・合格者3名(38%)。一方、文系は各学科とも志願者16名に対して合格者1〜4名(合格率6〜25%)、生活科学部食物栄養学科も合格率13%と、依然として狭き門です。

旧記事では「理学部化学科のみ合格率40%程度」と書きましたが、2026年度入試では情報科学科が67%、数学科・化学科が38%と、理学部はそれなりに戦える数字になっています。

筑波大学 人文・文化学群/生命環境学群/情報学群/体育専門学群(アドミッションセンター入試)

旧記事では取り上げていませんでしたが、筑波大学のアドミッションセンター入試も共通テスト・学力試験ともに不要です。しかも出願要件が「特になし」(体育専門学群は運動特技実績の申告が必要)で、選抜方法は一次が書類審査、二次(最終)が面接・口頭試問というシンプルな構成です。

出願期間は2026年8月6日〜9月2日で、すでに締め切られていますので、来年度以降に向けた参考情報としてご覧ください。

  • 2026年度入試の結果人文学類は募集5名・志願者33名・合格者4名(合格率12%)、情報科学類は募集8名・志願者49名・合格者7名(14%)、知識情報・図書館学類は募集5名・志願者27名・合格者5名(19%)、体育専門学群は募集8名・志願者94名・合格者8名(9%)

要件なし・面接のみで名門に挑めるぶん、どの学類も倍率は高めです。

横浜国立大学 都市科学部 建築学科

旧記事では理工学部(材料工学EP/海洋空間のシステムデザインEP)をご紹介しましたが、2027年度入試では理工学部の総合型選抜は三次選考で共通テストが課される形になったため、今回は外しています。代わりに共通テスト不要で残っているのが都市科学部建築学科です。

  • 出願期間2026年9月10日〜9月17日(締切済み)
  • 選抜方法一次=書類審査、実技(造形に関する思考力・表現力の検査)、二次(最終)=面接、口頭試問、プレゼン、グループディスカッション
  • 出願要件数学I・II・III・A・B・Cをすべて履修(見込み)していること
  • 出願区分専願
  • 2026年度入試の結果募集7名・志願者56名・倍率5.6倍・合格者7名(合格率13%)

なお、教育学部の総合型選抜〔専門領域枠〕(出願2026年9月24日〜30日、書類審査・小論文→面接、評定平均3.5以上+教職セミナー等の参加が要件)も共通テスト不要で、理科専門領域は募集4名・志願者12名・合格者4名(33%)と、建築学科よりは穏やかな数字です。

東京農工大学 工学部 全5学科(SAIL入試)

生命工学科、生体医用システム工学科、化学物理工学科、機械システム工学科、知能情報システム工学科の全5学科が共通テスト不要です。

  • 出願期間2026年9月1日〜9月7日(締切済み)
  • 選抜方法一次=書類審査、二次(最終)=プレゼン、面接(機械システム工学科は口頭試問も)
  • 出願要件学習成績が優秀な者
  • 出願区分専願
  • 2026年度入試の結果化学物理工学科は募集5名・志願者8名・合格者4名(合格率50%)、知能情報システム工学科は募集7名・志願者11名・合格者5名(45%)、生体医用システム工学科は募集6名・志願者12名・合格者4名(33%)、生命工学科は募集7名・志願者25名・合格者5名(20%)、機械システム工学科は募集5名・志願者26名・合格者5名(19%)

旧記事では「合格率2〜4割」と書きましたが、化学物理工学科と知能情報システム工学科は4〜5割と、学科によって差が出てきています。

電気通信大学 情報理工学域 II類(融合系)・III類(理工系)

首都圏の理工系国立大学からもう一つ。出願要件は「特になし」(数学III・物理・化学の履修を推奨)で、選抜方法は一次=書類審査、二次(最終)=プレゼン、面接です。

出願期間は2026年9月1日〜9月3日で締め切られています。

  • 2026年度入試の結果III類(理工系)は募集7名・志願者10名・合格者4名(合格率40%)、II類(融合系)は募集7名・志願者37名・合格者3名(8%)
  • 出願区分専願

同じ大学でも類によって合格率が5倍違うというのは、なかなか興味深いところです。

千葉大学 理学部 物理学科/工学部 総合工学科 物質科学コース

旧記事では教育学部(方式II)をご紹介しましたが、2027年度入試の方式IIは選抜方法に適性検査が含まれているため、今回の「学力試験なし」の条件からは外しています。代わりにご紹介するのは、出願要件がかなりユニークな2つです。

  • 理学部物理学科出願2026年9月14日〜9月17日(締切済み)、書類審査→口頭試問。要件は「全国物理コンテスト物理チャレンジ」の第1チャレンジに参加していること。2026年度入試は募集4名・志願者6名・合格者2名(合格率33%)
  • 工学部総合工学科物質科学コース(理数大好き学生選抜―方式II):出願2026年9月18日〜9月25日(締切済み)、書類審査・プレゼン・面接・口頭試問。要件は個人研究で国際科学コンクールの日本代表相当の成績を収めていること。2026年度入試は募集5名・志願者6名・合格者4名(67%)

要件のハードルは高いですが、満たしている人にとっては志願者が一桁で合格率も高めという、まさに「狙い目」の枠です。

東京都立大学 理学部 生命科学科ほか(ゼミナール入試)/都市環境学部(グローバル人材育成入試)

旧記事では都市環境学部環境応用化学科をご紹介しましたが、2027年度入試では同学科の共通テスト不要枠はT-GLIPs入試Iのみ(TOEFL iBT/IELTSの受験が必要、2026年度入試の結果は非公表)となり、他の方式は共通テストが課されるようになったため、今回は別の枠をご紹介します。

  • ゼミナール入試(出願2026年8月18日〜9月3日、締切済み):理学部生命科学科は募集15名・志願者33名・倍率2.2倍・合格者15名(合格率45%)。要件は大学等が提供する自然科学の講義6時間以上+実習8時間以上の受講。選抜は書類審査→プレゼン・面接・口頭試問。健康福祉学部(看護・理学療法・作業療法)も同入試ですが、合格率は14〜25%と厳しめです
  • グローバル人材育成入試(出願2026年10月19日〜11月6日、まだ間に合います):都市環境学部の地理環境・都市基盤環境・建築・観光科学の4学科。選抜は書類審査→小論文・面接・口頭試問。要件は英検準1級相当以上の英語外部試験スコアに加え、全体の評定平均4.0以上(または外国語・数学・理科がいずれも4.3以上)。2026年度入試は都市基盤環境学科が募集2名・志願者2名・合格者2名(100%)、観光科学科が募集2名・志願者3名・合格者2名(67%)、建築学科が募集2名・志願者6名・合格者1名(17%)
  • 出願区分いずれも専願

要件は厳しめですが、満たしている人にとっては、都市基盤環境学科・観光科学科のようにかなりの狙い目になっているのではないでしょうか。

神戸市外国語大学 外国語学部 全5学科+第2部英米学科

選抜内容は、書類審査のあと、レポート作成と面接という構成です。出願要件として英語の外部検定試験(4技能)を2025年4月以降に受験し、有効期限内のスコアを提出できることが必要ですが、外国語学部を狙っている生徒にとってはそこまでネックではないのではないかと思います。

出願期間は2026年9月1日〜9月7日で締め切られています。

  • 出願区分専願
  • 2026年度入試の結果ロシア学科は募集4名・志願者20名・合格者6名(合格率30%)、第2部英米学科は募集2名・志願者9名・合格者2名(22%)、イスパニア学科は募集3名・志願者15名・合格者3名(20%)、英米学科は募集7名・志願者51名・合格者8名(16%)、中国学科は募集3名・志願者19名・合格者3名(16%)、国際関係学科は募集11名・志願者76名・合格者12名(16%)

旧記事では「ロシア学科・中国学科が倍率2倍程度」でしたが、2026年度入試では中国学科の志願者が増えて合格率16%になっており、ロシア学科が相対的に穏やかという構図です。

名古屋工業大学 工学部 社会工学科

旧記事でもご紹介した枠です。出願期間は2026年9月7日〜9月17日で締め切られています。

  • 環境都市分野要件は学習成績概評がA又はB。選抜は書類審査、レポート作成、プレゼン、面接、口頭試問。2026年度入試は募集3名・志願者10名・倍率3.3倍・合格者3名(合格率30%)
  • 建築・デザイン分野要件は学習成績概評Aに加え、建築・デザイン・美術に関わる科目の履修と、本学が実施するスクーリングの受講完了。選抜は書類審査、プレゼン、面接。2026年度入試は募集3名に対して志願者0名でした
  • 出願区分専願

建築・デザイン分野は要件のハードル(評定A+スクーリング)が効いているのか、2026年度入試では志願者がいませんでした。要件を満たせる人にとっては、競争相手がいない可能性すらある枠と言えます。

京都工芸繊維大学 工芸科学部 全課程(ダビンチ入試 一般プログラム)

関西から一つ。応用生物学・応用化学・電子システム工学・情報工学・機械工学・デザイン・建築学(建築コース/デザインコース)の各課程で、出願要件は「特になし」です。

選抜は一次が書類審査とレポート作成、二次(最終)が面接や口頭試問、プレゼン、グループディスカッションなど課程ごとの組み合わせです。出願期間は2026年9月1日〜9月8日で締め切られています。

  • 出願区分専願
  • 2026年度入試の結果電子システム工学課程は募集5名・志願者15名・合格者6名(合格率40%)、応用生物学課程は募集7名・志願者18名・合格者7名(39%)、応用化学課程は募集6名・志願者30名・合格者9名(30%)、機械工学課程は募集4名・志願者26名・合格者5名(19%)、情報工学課程は募集5名・志願者35名・合格者5名(14%)、デザイン・建築学課程は建築コースが募集15名・志願者103名・合格者15名(15%)、デザインコースが募集9名・志願者102名・合格者15名(15%)

要件なしで出願できる国立の工学系としては、課程によって3〜4割の合格率があり、検討の余地が大きい大学だと思います。

そのほか共テ不要の国公立(大学名のみ)

上記10大学以外で、2027年度入試に「共通テストなし・学力試験なし」の総合型選抜がある国公立大学は次の通りです(地域別、77大学)。学部・方式によって条件は異なりますので、気になる大学があれば必ず募集要項でご確認ください。

  • 北海道・東北北海道教育大学、名寄市立大学、小樽商科大学、旭川市立大学、札幌市立大学、弘前大学、青森公立大学、岩手大学、岩手県立大学、宮城大学、東北公益文科大学、国際教養大学、秋田大学、秋田県立大学、山形大学、東北農林専門職大学、福島大学
  • 関東筑波技術大学、茨城大学、宇都宮大学、群馬大学、群馬県立女子大学、東京学芸大学、東京海洋大学、横浜市立大学、神奈川県立保健福祉大学
  • 中部新潟県立大学、長岡造形大学、富山大学、金沢大学、福井大学、福井県立大学、山梨大学、山梨県立大学、都留文科大学、信州大学、長野大学、長野県立大学、静岡大学、名古屋大学、名古屋市立大学、愛知教育大学、愛知県立芸術大学
  • 近畿滋賀大学、福知山公立大学、大阪公立大学、兵庫教育大学、芸術文化観光専門職大学、奈良女子大学、奈良教育大学、和歌山大学
  • 中国・四国公立鳥取環境大学、島根県立大学、岡山県立大学、新見公立大学、叡啓大学、広島市立大学、県立広島大学、山口大学、山口県立大学、山陽小野田市立山口東京理科大学、徳島大学、香川大学、愛媛大学、高知工科大学
  • 九州・沖縄九州大学、北九州市立大学、福岡女子大学、熊本大学、熊本県立大学、大分大学、宮崎大学、鹿児島大学、鹿屋体育大学、名桜大学、沖縄県立芸術大学、琉球大学

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は2027年度入試(2027年4月入学)で共通テスト及び学力試験が不要な国公立大学87大学のうち、10大学をピックアップしてご紹介しました。

国公立だからといって共通テストを前提に諦める必要はない、ということが伝われば嬉しいです。

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