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出願要件2027年度入試読了 約8分

評定平均を武器にしよう(2027年度入試版)

「評定平均4.3以上」が出願要件に課されている大学をピックアップ。評定が高い人の狙い方。

なかてつ(中村 哲朗)Pyxis Lab 共同代表/約700大学の募集要項を毎年読み込む人

どうも、「日本一、総合型選抜の募集要項に目を通している男」なかてつです。

この記事でわかること
  1. 出願要件に高い評定平均が必要な大学!
  2. そのほか評定A(4.3以上)を課している大学の例
  3. 4.0以上まで広げると、間口はぐっと広がります

出願要件に高い評定平均が必要な大学!

高校の評定平均があまり良くない生徒にとって出願要件に高い評定を課されるということは、「そもそも受験機会を得られない」という厳しい現実の壁として立ちはだかりますが、高い評定を持っている生徒にとっては競争相手が減るため好都合です。

真面目に学校生活を送ってきたことのご褒美とも考えられますね。

ということで今回は「評定A(平均4.3以上)」が出願要件に課されている大学を一部ピックアップしてご紹介します!評定Aとは平均で4.3以上を指します。評定の高い生徒にとっては、競争相手が少ない「検討の余地あり」となる大学群になります。

2027年度入試(2027年4月入学)の募集要項をデータベースで見てみると、出願要件に「全体(または指定教科)の学習成績の状況4.3以上」や「学習成績概評A段階」が明記されているのは104件・32大学でした。その中から7つご紹介します。

志願者・合格者などの数値は、いずれも2026年度入試の結果です。

①京都大学 総合人間学部 総合人間学科/教育学部 教育科学科(特色入試)

最高レベルの難度を誇る京都大学です。必要な評定平均は全体の学習成績の状況4.3以上。

総合型選抜とはいえ総合人間学部は筆記試験があり、かつ共通テストで概ね85%以上(教育学部は80%以上)が必要です。

  • 出願期間2026年11月5日〜11月11日
  • 選抜方法総合人間学部=書類審査→筆記試験・共通テスト、教育学部=書類審査→小論文・口頭試問→共通テスト
  • 出願区分専願
  • 2026年度入試の結果総合人間学部は募集5名・志願者27名・倍率5.4倍・合格者4名(合格率15%)、教育学部は募集6名・志願者22名・倍率3.7倍・合格者3名(14%)

②東北大学 全学部(AO入試II期)

旧記事では取り上げていませんでしたが、東北大学のAO入試II期は文学部から医学部・工学部・農学部まで、ほぼ全学部で「調査書の学習成績概評がA段階に属すること」が出願要件です。共通テストは不要で、一次が筆記試験、二次(最終)が書類審査と面接という構成です。

  • 出願期間2026年10月13日〜10月16日
  • 出願区分専願
  • 2026年度入試の結果工学部化学・バイオ工学科は募集17名・志願者47名・合格者17名(合格率36%)、教育学部は募集15名・志願者40名・合格者14名(35%)、法学部は募集24名・志願者81名・合格者24名(30%)、工学部電気情報物理工学科は募集39名・志願者141名・合格者39名(28%)、理学部数学系は募集9名・志願者37名・合格者10名(27%)、文学部は募集27名・志願者106名・合格者27名(25%)、農学部は募集23名・志願者103名・合格者23名(22%)、工学部機械知能・航空工学科は募集27名・志願者147名・合格者27名(18%)、医学部医学科は募集15名・志願者163名・合格者18名(11%)

旧帝大でありながら、多くの学部で募集人数いっぱいの合格者を出しているのが特徴です。評定Aを持っていて、筆記試験に自信がある人にとっては、共通テストなしで東北大学を狙える大きなチャンスです。

③明治大学 農学部 農芸化学科(自己推薦特別入学試験(公募生A))

明治大学は学部学科によって必要な評定にそこそこバラツキがあります。同じ農学部でも農学科・生命科学科・食料環境政策学科は4.0以上で、農芸化学科だけ「①全体の学習成績の状況4.3以上」または「②学業以外に優れた活動歴があり4.0以上」と、ぴょこんと頭一つ抜けている構図は2027年度入試でも変わっていません。

  • 出願期間一次選考2026年9月1日〜9月4日、二次選考9月25日〜10月1日(いずれも締切済み)
  • 選抜方法一次=書類審査、二次(最終)=筆記試験、面接
  • 出願区分専願
  • 2026年度入試の結果募集10名・志願者24名・倍率2.4倍・合格者12名(合格率50%)

④名古屋工業大学 工学部 社会工学科(総合型選抜)

こちらも評定Aが必要です。建築・デザイン分野は学習成績概評Aに加えて、建築・デザイン・美術に関わる科目の履修と、同大学のスクーリングを受講している必要があります。

環境都市分野はA又はBで少し緩めです。

  • 出願期間2026年9月7日〜9月17日(締切済み)
  • 選抜方法建築・デザイン分野=書類審査、プレゼン、面接。環境都市分野=書類審査、レポート作成、プレゼン、面接、口頭試問
  • 出願区分専願
  • 2026年度入試の結果建築・デザイン分野は募集3名に対して志願者0名。環境都市分野は募集3名・志願者10名・倍率3.3倍・合格者3名(合格率30%)

旧記事の時点で建築・デザイン分野の倍率は1.0倍でしたが、2026年度入試ではついに志願者0名でした。評定A+スクーリングという要件を満たせる人にとっては、競争相手がいない可能性すらある枠です。

⑤大阪公立大学 医学部 医学科(総合型選抜)

必要な評定平均は全体の学習成績の状況4.3以上で、さらにスポーツ・文化活動やボランティア、海外留学などの多様な経験や卓越した能力、出身校からの志願者評価書が必要です。それでいて倍率7倍超というのですから、人気医学部の関門の高さが伺えますね。

  • 出願期間2027年1月18日〜1月21日(書類郵送、Web出願登録は1月15日から)
  • 選抜方法一次=書類審査、共通テスト(志願者が募集人員の3倍を超えた場合に実施)、二次(最終)=口頭試問、面接
  • 出願区分専願
  • 2026年度入試の結果募集5名・志願者36名・倍率7.2倍・合格者4名(合格率11%)

⑥神戸大学 システム情報学部 システム情報学科(「志」特別選抜)

全体の学習成績の状況4.0以上に加えて、数学および理科の各教科の学習成績の状況が4.5以上という、教科を絞った高いハードルが課されています。さらに「特筆すべき資質・能力を示す書類」か「全体4.5以上」のいずれかも必要です。

  • 出願期間2026年9月1日〜9月7日(締切済み)
  • 選抜方法一次=書類審査、レポート作成(模擬講義・レポート)、筆記試験(総合問題〈理系〉)、二次(最終)=筆記試験(総合問題〈システム情報学〉)、面接、口頭試問
  • 出願区分専願
  • 2026年度入試の結果募集5名・志願者8名・倍率4.0倍・合格者4名(合格率50%)

要件が厳しいぶん志願者は8名にとどまり、そのうち半数が合格しています。

⑦埼玉大学 工学部 情報工学科(総合型選抜)

こちらも教科指定型です。数学と理科の学習成績の状況を平均した値が4.3以上であることに加え、学習成績概評B以上、物理と数学III・Cの履修が必要です。

  • 出願期間2026年9月1日〜9月8日(締切済み)
  • 選抜方法一次(最終)=書類審査、筆記試験、レポート作成、面接、口頭試問
  • 出願区分専願
  • 2026年度入試の結果募集5名・志願者19名・倍率3.8倍・合格者5名(合格率26%)

そのほか評定A(4.3以上)を課している大学の例

  • 北海道大学 医学部医学科・歯学部歯学科(フロンティア入試TypeI):学習成績概評A。共通テストあり。医学科は募集5名・志願者10名・合格者3名(30%)
  • 福島県立医科大学 医学部医学科(総合型選抜)学習成績概評A段階。共通テスト不要。募集5名・志願者16名・合格者5名(31%)
  • 札幌医科大学 医学部医学科(総合型選抜 道民枠):学習成績概評A段階。共通テストあり。募集20名・志願者46名・合格者20名(43%)
  • 徳島大学 医学部医学科(総合型選抜〈四国研究医型〉):3年次1学期終了時点で全体4.3以上。共通テストあり。募集13名・志願者15名・合格者5名(33%)
  • 金沢大学 人間社会学域経済学類(KUGS特別入試 総合型選抜I):全体4.3以上+高大接続プログラム等の修了。共通テスト不要
  • 慶應義塾大学 看護医療学部看護学科(AO入試 B方式):全体4.5以上
  • 静岡大学 工学部ほか(共通テストを課さない総合型選抜【専門学科及び総合学科枠】):学習成績概評A段階以上
  • 同志社女子大学 薬学部・看護学部(AO方式入学者選抜【第I項】):全体4.3以上
  • 日本工業大学 全学部(特別奨学生選抜)全体4.3以上

なお、旧記事でご紹介したお茶の水女子大学は、2027年度入試では「学習成績概評A段階以上」が必須ではなく【推奨】の扱いになっています。

4.0以上まで広げると、間口はぐっと広がります

評定A(4.3以上)を課す大学はさすがに少ないですね。4.0以上まで緩和すると急に間口が増えるので、4.0以上の範囲で見てみるのもありかもしれません。

データベース上で「全体の学習成績の状況(評定平均)4.0以上」を出願要件にしている募集要項は231件・48大学あり、例えば次のような大学が含まれます。

  • 東京理科大学(工学部、先進工学部、創域理工学部、創域情報学部など)
  • 東京農業大学(応用生物科学部、生命科学部、地域環境科学部、国際食料情報学部)
  • 神戸大学(文学部、法学部、医学部など)
  • 立教大学(文学部、理学部、経営学部)
  • 中央大学(文学部、先進理工学部、社会理工学部)
  • 明治大学(農学部農学科・生命科学科・食料環境政策学科)
  • 慶應義塾大学(法学部)
  • 早稲田大学(社会科学部)
  • 青山学院大学(文学部)
  • 国際基督教大学(教養学部)
  • 東京都立大学(都市環境学部)、横浜市立大学(国際商学部、理学部)
  • 法政大学(スポーツ健康学部、文学部)、駒澤大学、西南学院大学

評定4.0以上を持っている人は、「評定を使える大学」という切り口で志望校リストを一度見直してみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は出願要件に評定A(4.3以上)を課す大学を中心に、評定平均を武器にできる大学をご紹介しました。

高い評定は、総合型選抜では「要件を満たすための条件」であると同時に「競争相手を減らす武器」にもなります。

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