狙い目2027年度入試読了 約6分

「共テありの私大」が穴場になる!(2027年度入試版)

私大で共通テストが必要な総合型選抜はレア。だからこそ穴場になる理由と該当大学。

なかてつ(中村 哲朗)Pyxis Lab 共同代表/約700大学の募集要項を毎年読み込む人

どうも、「日本一、総合型選抜の募集要項に目を通している男」なかてつです。

この記事でわかること
  1. どれくらいレアなのか、数字で見てみる
  2. なぜ共通テストが必要な私大が穴場になるの?
  3. 総合型に共通テストが必要なレアな私立大学

国公立大学と私立大学の総合型選抜では、共通テストの実施率に大きな差があります。私立大学で選抜方法に共通テストを課すパターンはかなりレアです。

そんな”レア”な私大が、状況によっては“競争相手が少ない穴場”になることがあります。今回は2027年度入試(2027年4月入学)の募集要項から、その「レアな私大」を洗い出してみました。

どれくらいレアなのか、数字で見てみる

2027年度入試の当社総合型選抜データベース上の私立大学は507大学・10,986枠。このうち選抜方法に共通テストが含まれる(任意利用を含む)のは、わずか7大学・49枠です。

枠ベースで0.4%、大学ベースでも1.4%。一方、国公立大学は112大学・1,132枠のうち51大学・399枠(枠ベースで35%)が共通テストを課しています。

「私大の総合型で共テ」が、いかに珍しいかが分かりますね。

なぜ共通テストが必要な私大が穴場になるの?

私立大学においてはほとんどの場合共通テストが不要です。というより、私大受験においてはその存在は無視されていると言ってもよいでしょう。

となると、元から私立一本で受験を戦っている受験生のほとんどは、そもそも共通テストを受験する備えができていません。逆に共通テストに向けて勉強を頑張っている受験生は、国公立志望であることが多いです。

その中には、私自身もそうでしたが家庭の事情で「国公立しか選択肢にない」という受験生も一定数います。そうしたときに「共通テストが必要な私立大学」というのは、言ってしまえば「色んな方面の受験生から敬遠されやすい大学」とも言えるわけです。

だからこそ、裏を返せば“競争の少ない穴場になりやすい”ということになります。

総合型に共通テストが必要なレアな私立大学

7大学のうち、東海大学 医学部(希望の星育成)、帝京大学 医学部、産業医科大学 医学部(ラマツィーニ選抜)の3つは医学部医学科の方式で、2026年度入試の合格率は3%〜10%。ここは「穴場」とは言えません。

残り4大学のうち、2027年に入ってからも出願できる3大学と、共テを最終選考に使う早稲田大学をご紹介します。

帝京科学大学 生命環境学部・医療科学部・教育人間科学部(【共通テスト併用】総合型選抜試験)

  • 出願期間2027年2月15日(月)〜3月1日(月)(Web出願)、書類は3月1日(月)必着
  • 試験日2027年3月7日(日)/結果発表:2027年3月11日(木)
  • 選抜方法書類審査、筆記試験 or 共通テスト、面接(1段階選抜)
  • 共通テストの扱い希望者のみ利用可。指定科目のうち高得点1科目を採用し、当日の基礎学力試験の成績と比べて高い方を合否判定に使う(共通テストを受けていなくても出願可)
  • 出願要件なし(英検2級以上等の資格は優遇)
  • 専願/併願併願

千住キャンパス(東京)と東京西キャンパス(山梨)の22学科・コースで実施。2026年度入試の結果は22枠合計で募集枠278名に志願者1,066名・合格者440名。

学科別では、生命科学科 生命・健康コース(募集枠8名/志願者44名/合格者29名/合格率66%)、自然環境学科 千住キャンパス(募集枠10名/志願者69名/合格者35名/合格率51%)、学校教育学科 初等教育コース(募集枠7名/志願者17名/合格者10名/合格率59%)あたりが穏やかな水準です。

看護学科(合格率28%)と東京理学療法学科(合格率23%)は競争がきつめ。共通テストで1科目でも手応えがあった人は、それを「保険」として持ち込める方式と言えます。

長浜バイオ大学 バイオサイエンス学部(総合型選抜 特待生選抜入試 B方式)

  • 出願期間2026年11月10日(火)〜12月6日(日)(Web出願・書類郵送)、共通テスト成績の提出は2026年12月23日(水)〜2027年1月29日(金)
  • 試験日一次 2026年12月13日(日)/二次(最終)は共通テスト成績提出/結果発表:一次 2026年12月22日(火)、最終 2027年2月13日(土)(特待生決定)
  • 選抜方法一次 書類審査、面接、口頭試問 → 二次 共通テスト(高得点2教科の合計100点で判定)
  • 出願要件なし
  • 専願/併願併願
  • 募集枠フロンティアバイオサイエンス学科10名、同 臨床検査学コース2名、バイオデータサイエンス学科5名、アニマルバイオサイエンス学科10名。2026年度入試の結果は非公表。

特待生選抜という位置づけなので、「共通テストの手応えを特待生の権利に変える」方式ですね。

第一工科大学 工学部・航空工学部(特別奨学生 2期)

  • 出願期間2027年1月20日(水)〜2月5日(金)(書類郵送・必着)
  • 試験日2027年2月13日(土)/結果発表:2027年2月26日(金)
  • 選抜方法書類審査、筆記試験 or 共通テスト、面接。共通テスト利用を選ぶと本学の学科試験が免除され、国語・数学・物理・英語・情報のうち最高得点の1科目で評価
  • 出願要件なし
  • 専願/併願併願
  • 募集枠航空工学科 航空エンジニアリング、情報・AI・データサイエンス学科(鹿児島・東京)、機械システム工学科、環境エンジニアリング学科、建築デザイン学科 各2名。2026年度入試の結果は非公表。

早稲田大学 法・教育・文化構想・文・人間科学・スポーツ科学の各学部(地域探究・貢献入試)

  • 出願期間2026年9月1日(火)〜9月10日(木)(書類郵送・消印有効)
  • 試験日一次 書類審査/二次 2026年10月25日(日) 筆記試験/三次(最終)2027年1月16日(土)・17日(日)の共通テスト/結果発表:最終 2027年2月11日(木)
  • 選抜方法一次 書類審査 → 二次 筆記試験 → 三次 共通テスト(3教科3科目・300点満点で240点以上の者を合格)
  • 出願要件なし
  • 専願/併願併願
  • 2026年度入試の結果各学部2名ずつの募集枠(合計26名)に志願者272名・合格者21名。文化構想学部は志願者86名・合格者10名(合格率12%)、法学部は志願者54名・合格者5名(合格率9%)。

こちらは穴場というより「共テで8割取れる前提の入試」です。ただ、出願要件がなく、他の総合型選抜と違って評定平均や英語資格を問われないので、共通テストに自信がある国公立志望の人が併願先として持っておくには面白い方式だと思います。

まとめ

「思い切って私立一本に絞って共通テストは捨てる」というのも戦略の一つだと思います。前提として「自分はどう生きたいか」「大学で何を学び得たいのか」をしっかり考えた上で、ベストと思われる受験戦略を立てていくことが大事ですね。

共通テストの勉強を頑張ってきた人にとって、2〜3月まで出願できる「共テありの私大」は、最後まで残しておける選択肢になるはずです。

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